審判の日の大いなる兆候(5/7):イエスの再臨
- より ジャマールッディーン・ザラボゾ (ゥ 2012 IslamReligion.com)
- 掲載日時 14 May 2012
- 編集日時 14 May 2012
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審判の日の少し前に起きる、もう1つの驚くべき兆候に、この地上におけるイエス(神の平安と祝福あれ)の再臨があります。神はクルアーンでこのように述べています。
“「私たちは神の使徒、マリアの子メシア、イエスを殺したぞ」という言葉のために(心を封じられた)。だが彼らが彼(イエス)を殺したのでもなく、また彼を十字架にかけたのでもない。ただ彼らにそう見えたまでである。本当にこのことについて議論する者は、それに疑問を抱いている。彼らはそれについて(確かな)知識はなく、ただ臆測するだけである。確実に彼を殺したというわけではなく。いや、神は彼(イエス)を、御側に召されたのである。神は偉力ならびなく英明であられる。啓典の民の中の誰も、彼(イエス)の死ぬ前には、必ずや彼を信じることになる。審判の日において、彼(イエス)は彼らにとって(不利な)証人となろう。”(クルアーン4:157−159)
“啓典の民の中の誰も、彼(イエス)の死ぬ前には、必ずや彼を信じることになる。”という言葉は、イエスが再臨する前の現世的な死に言及したものです。その時になって、ユダヤ教徒とキリスト教徒は最終的に彼を神の使徒として、そして神ではなく人間として信じるようになります。彼らにはその選択の余地しか残されないからです。事実、一部の学者たちによれば、イエスの再臨における英知の1つには、彼を十字架にかけたというユダヤ教徒の主張、そして彼が神の子であるという虚偽の主張を完全に否定するものであるとしています。
この世の終わり間近に、イエスの再臨があるということを述べるハディースは、多数あります。それらはイエスの再臨後、彼がするであろう多くの行いを説明をします。
ダッジャールの部で紹介された最後のハディースからも明確なように、イエスの再臨は偽メシアが地上に現れている間に起こります。以下は既述されたハディースの続きです。
“ 彼(ダッジャール)は若さ溢れる人物を呼ぶと、彼を剣で真っ二つに切り裂き、(その二つの破片の距離は)射手と標的の間ほども離れます。そして彼が(その若者を)呼ぶと、彼は笑いながら現れ、その顔は(幸せに)満ち溢れていますが、その瞬間こそ、神がマリアの息子キリストを遣わすときなのです。彼はダマスカスの東側にある白いミナレットのもとに、サフランで軽く染色された二着の衣服をまとい、両手を二人の天使の翼に添えて降臨します。彼が頭を垂れると、汗の雫がこぼれ落ち、彼が頭を上げると真珠のような雫が散らばります。彼の匂いを嗅いだ不信仰者はすべて死に、彼の息は彼が見渡すことの出来るところまで届きます。そして彼は彼(ダッジャール)を探し始め、ルッドの門で彼を捉えると彼を殺すのです。”
ブハーリーとムスリムは、預言者(神の慈悲と祝福あれ)がこのように言ったことを記録しています。
“私の魂がその御手の中にある御方にかけて。マリアの子(彼に平安あれ)はやがて、あなたがたの間に公正な裁きを下す者として降臨するでしょう。彼は十字架を破壊し、豚を殺し、ジズヤ1を廃止し、誰一人それを受け入れない程の富がもたらされるでしょう。”
彼が現れるとき、彼はキリスト教に広まった虚偽の信仰に終止符を打つでしょう。それゆえ彼は、彼自身への崇拝を象徴する十字架を破壊するのです。同様に、そのときになるとユダヤ教徒やキリスト教徒が彼を信じずに追従しない言い訳は一切なくなるので、ジズヤを徴収する必要もなくなるのです。同じハディースの別の伝承においては、イエスを追従する人々の状況について言及されています。預言者はこう言いました。
“彼が幼い雌ラクダを放しても、誰も(そのザカーを)取ろうともしないでしょう。お互いへの恨み、憎しみ、嫉妬の情は消え、彼が人々を集めて富の分配をしようとすると、誰一人受け取ろうともしないでしょう。”別のハディースでは、追従者たちに、こう言及されています。“平安が広まり、人々は剣を鎌として使用するでしょう。すべての危険な猛獣は危害を加えなくなるでしょう。空は雨を豊富に降らせ、大地からは祝福が育まれるでしょう。子供が狐と戯れても、子供は怪我をしないでしょう。狼は羊と、ライオンは牛と一緒に放牧されても、何の危害も加えないのです。”2
イエス再臨のときになると、様々なハディースにあるように、ムスリムはマハディー(導かれた指導者の意)により率いられます。預言者はこのように言っています。
“マリアの子があなたがたの間に降臨し、あなたがたの間に一人のイマームがいる状況になることを、どう思いますか?”(ブハーリー、ムスリム)
サヒーフ・ムスリム収録の別のハディースでは、こう述べられています。
“私の民の一部は、真実のための戦いをやめず、復活の日まで優勢的であるでしょう。”そして彼は言いました。“そしてマリアの子イエスは降臨し、彼ら(ムスリム)の司令官は彼を招き、彼らの礼拝を先導するよう依頼しますが、彼はこう言うでしょう。「いいえ、あなたがたの一部はあなたがたの一部に司令をするのです。これはこの国家に対する神の栄誉なのです。」”
このハディースでは、イエスが現れるときは新たな使徒として新たな法をもたらすのではないことを証明しています。彼は預言者ムハンマドの追従者として再臨し、イスラーム法に従うのです。実際、サヒーフ・ムスリムにおける別のハディースでは、イエスがイスラームの儀礼であるハッジ(大巡礼)を行うことも叙述されています。
サヒーフ・ムスリムのハディースでは、さらにイエスが7年間に渡り人々を統治することが述べられています。預言者は言いました。
“人々は7年間の間、お互いへの敵意もなく生活するでしょう。そして神はシリア方面から冷たい風を吹かせ、ほんの少しの善、または信仰を持つ人々は地上から死に絶えるでしょう。それは、もしあなたがたが最も内陸部にある山地に逃れたとしても死をもたらす程です。”彼は続けました。“邪悪な人々のみが生き延び、彼らは鳥のように無頓着で、獣のような性質を持つのです。彼らは全く善の価値を認めず、悪を非難することもないでしょう。”
既述されたように、これらの大いなる兆候が現れるとき、その他の兆候も続きます。預言者はイエスの再臨について述べる際、ゴグとマゴグについても述べました。
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