死後の世界(パート2/2):その成果
説明: 来世信仰の利益のいくつかと、その存在を信じることにおける様々な理由の結論
- より iiie.net (IslamReligion.com編集)
- 掲載日時 06 Dec 2009
- 編集日時 14 Feb 2010
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クルアーンはまた現世が、死後の永遠の世界のための準備期間であるとも述べています。しかしそれを否定する者は、彼らの欲望や情の奴隷となり、信心深い人々や徳の高い人を笑いものにするようになります。そのような人々は死の間際に自分の愚かさに気づき、そのようなことは無駄であるにも関わらず、もう一度現世での機会が与えられるようにと願うのです。彼らの死の時の惨めさ、審判の日の恐怖、そして誠実な信者に保障されている永遠の祝福は、クルアーンの以下の節に美しく述べられています:
“だが死が訪れると,彼らは言う。「主よ,私を(生に)送り帰して下さい。私が残してきたものにおいて善い行いをしますから。」いや、決してそうではない。それは彼の口上に過ぎない。甦りの日まで,彼らの後ろには戻れない障壁がある。ラッバが吹かれる時,その日彼らの間の諸関係の絆は途絶え,互いに問うこともないであろう。それで秤が(善行のため)重い者たちは,至上の幸福を得る。また秤が軽い者たちは魂を失い,地獄に永遠に住む。火はかれらの顔を焦がし,その中で歯ぐきをむき出す。” (クルアーン23:99-104)
死後の世界を信じることは来世での成功を保証するだけでなく、現世を平和と幸福で一杯に満たします。これは個人が神の罰への恐れと報いへの希望という神に対する畏怖の念に基づき、その行動に責任をもち、かつ誠実であることにより形成されるのです。
当時のアラビア半島の民を思い起こして下さい。ギャンブル、飲酒、部族間の確執、略奪や殺人などが、来世への信仰がなかった頃の彼らの社会の主な特徴でした。しかし来世と唯一神への信仰を受け入れるやいなや、彼らは世界で最も規律ある国家となったのです。彼らは悪徳を放棄し、苦境の折には助けあい、正義と平等を基礎に全ての紛争を和解させました。同様に死後の世界の否定は、来世だけでなく現世にもその影響が及びます。そしてそれが国全体によって拒否されれば、あらゆる種類の悪と腐敗が社会に横行するようになり、最終的には破滅に陥るのです。クルアーンは、アードやサムードやフィルアウンの民の壮絶な最期を詳細に述べています:
“サムードとアード(の民)は,突然来る災厄を虚偽であるとした。それでサムードは雷雲の嵐によって滅ぼされた。またアードは,唸り狂う風によって滅ぼされた。7夜8日にわたり,彼らに対し絶え間なく(嵐が)襲い,それであなたは(全ての)民が朽ちたナツメヤシの木のようにそこに倒れているのを見たであろう。
“それであなたは,彼らの内誰か残っている者を見るのか。またフィルアウンや彼以前の者や滅ぼされた諸都市(の民)も,罪を犯していた。彼らは主の使徒に従わないので,かれは猛烈な懲罰で彼らを処罰した。大水の時,われが方舟であなた方を運んだのは,それをあなた方への教訓とさせ,注意深い耳がそれを(聞いて)記憶に留めるためである。
“それでラッパが一吹き吹かれた時,大地や山々は持ち上げられ,一撃で粉々に砕かれ,その日(一大)事件が起る。また大空は千々に裂ける。天が脆く弱い日であろう。天使たちはその(天の)端々におり,その日8人(の天使)があなたの主の玉座を担いつつ、彼らの上にあろう。その日あなた方は(審判のため)みな剥き出しにされ何一つとして隠し通せないであろう。
“それで右手にその(行状)記を渡される者は言う。「ここに(来て),あなた方は私の(行状)記を読め。私はいずれ、清算(審判)に合うことを本当に知っていたのだ。」こうしてかれは至福な生活に浸り,高い(丘の)園の中で,様々な果実が手短にある。「あなた方は,過ぎ去った日(現世)で行った(善行の)ために,満悦して食べ,且つ飲め。」(と言われよう)。
“だが左手にその(行状)記を渡される者は言う。「ああ,私の(行状)記が渡されなかったならば。私は自分の清算が,どんなものであるかを知らなかった。ああ,それ(死)が(私の)終末であったならば。富は,私に役立たなかった。権威は私から消え失せてしまったのだ。」’” (クルアーン 69:4-29)
このように、死後の世界を信じることには、大変説得力あるいくつかの理由があります。
第一に:神の預言者達は皆、彼らの民をその信仰へと呼びかけました。
第二に:人間社会がこの信仰に基づいて建設される時はいつでも、社会的身分や悪徳のない最も理想的で平和な社会となりました。
第三に:歴史はこの信仰が彼らの預言者の再三の警告にも関わらず大勢の人々の集団により拒否された時、神がその集団全体を現世においてさえも処罰するということを証言しています。
第四に:人の道徳、感性、そして理性は死後の世界の可能性を是認しています。
第五に:神の特質である正義と慈悲は、死後の世界がなければ意味がありません。
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