天使たち(3/3):天使たちによる守衛

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説明: 天使と人間との関係について。

  • より アーイシャ・ステイシー
  • 掲載日時 08 Apr 2013
  • 編集日時 08 Apr 2013
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Angels_(part_3_of_3)_001.jpgムスリムは、天使たちが人間生活に積極的に関わっていることを信じます。それは受胎から始まり、死の瞬間まで続くものです。また、天使と人間は来世においても交流します。天使たちは人々を天国へと案内し、地獄の門を守ります。天使への信仰は、イスラームにおける根本的信条なのです。

預言者ムハンマドにまつわる伝承集からは、受胎から数ヵ月後、神の許しによって魂が吹き込まれることが分かります。そして一人の天使がその人物の行いの書に4つの質問の答えを書き込みます。それらの質問とは「その人物は男性もしくは女性か?」「その人物は幸せか不幸か?」「その人物の寿命はどれ程の長さか?」「その人物は善行それとも悪行をするのか?」というものです

天使たちの中には、人々の人生を通して彼らを護る責任を持つ者たちがいます。

“各人には、前からも後ろからも、次から次に(天使)が付いていて、アッラーの御命令により監視している。”(クルアーン13:10)

各人には行いを記録する2人の天使が割り当てられています。これらの天使たちは名誉ある筆記者であり、彼らの任務はすべての善行と悪行を記録することです。

“かれは、しもべたちの上に権能をもつ方であられ、あなたがたに保護者(の天使)を遣される。”(クルアーン6:61)

“それともかれらは、われがかれらの秘めごとや謀議を、聞かないとでも思うのか。いや、わが使徒たち(天使)は、かれらの傍らで記録している。”(クルアーン43:80)

“見よ、右側にまた左側に坐って、2人の(守護の天使の)監視者が監視する。かれがまだ一言も言わないのに、かれの傍の看守は(記録の)準備を整えている。”(クルアーン50:17−18)

“本当にあなたがたの上には2人の看守(天使)がいるが、かれらは気高い記録者…”(クルアーン82:10−11)

天使たちは尊厳をもって記録します。そこからは一文字も記録として漏れることはありません。しかしながら、常々そうであるよう、神の慈悲は広大です。預言者ムハンマド(神の慈悲と祝福あれ)は、神が善行と悪行の記録方法に関する詳細を規定したことを述べています。誰であれ、善行を意したがそれを行わなかった者は、一つの善行としてそれが記される。際に善行をした者は、10または700以上の善行としてそれが記される。もし行を意したがそれを行わなかった者は、一つの善行としてそれが記されるが、際に行をし、その思いつきをしんだ者には、一つの行としてそれが記される。”2

著名なイスラーム学者イブン・カスィールは、クルアーンの13:10−11にこのような見解を示しています。“各人には昼夜交代して守衛する天使が付いており、昼夜交代して善悪の行いを記録する他の天使たちと同じように、人を悪や事故から人を護る。”

“左右に付いている2人の天使たちは、人の行いを記録する。右側に付いている者は善行を記録し、左側に付いている者は悪行を記録する。さらに2人の天使たちが前と後ろに付いて人を守衛する。よって、日中に4人、夜間に4人ずつの天使たちが付いているのである。”

人間を常に護り、記録する4人の天使たちの他に、人間を絶え間なく訪問する天使たちも存在します。預言者ムハンマドは、彼にまつわる伝承集のなかで、天使たちは絶えず人々を訪れていることを教友たちに説いています。“天使たちは昼夜、連続的にあなた方のもとを訪れており、彼らは皆、ファジュル(夜明け前)とアスル(午後)の礼拝時に集う。あなた方と共に夜を過ごした者たちは昇天し、神はあなた方のことのすべてを知りながらも、彼らにこう尋ねる。「あなたは彼らから立ち去った時、われのしもべたちはどのような状態にあったのか?」天使たちはこう答える。「私たちが立ち去った時、彼らは礼拝しており、私たちが訪れた時、彼らは礼拝していました。」3彼らは礼拝を目撃するために集い、朗誦されるクルアーンの節々に耳を傾けるのです。

それゆえ、天使たちは人の人生に密接に関わっており、この関わりは死の天使が魂を引き抜いた時、あるいは死人が墓の中にいる時に天使たちが質問する際に終わるものではありません。天使たちは天国の門番でもあるのです。

“またかれらの主を畏れたものは、集団をなして楽園に駆られる。かれらがそこに到着した時、楽園の諸門は開かれる。そしてその門番は、「あなたがたに平安あれ、あなたがたは立派であった。ここに御入りなさい。永遠の住まいです。」と言う。”(クルアーン39:73)

“かれらは、その祖先と配偶者と子孫の中の善行に励む者と一緒に、アドン(エデン)の園に入るであろう。そして天使たちも各々の門からかれらの許に入(ってこう挨拶す)るであろう。「あなたがよく耐え忍んだ故に、あなたがたの上に平安あれ。まあ何と善美な終末の住まいであることよ。」”(クルアーン13:23−24)

また、天使たちは地獄の門番でもあります。

“地獄の火が何であるかを、あなたに理解させるものは何か。それは(罪人の)何ものも免れさせず、また何ものも(焼き尽くすことなく)残さない。人の皮膚を、黒く焦がす。その上には19(の天使が看守る)。われが業火の看守として、天使たちの外に誰も命じなかった。またかれらの数を限定したことは、不信心の者たちに対する一つの試みに過ぎない。(それにより)啓典を授けられた者たちを確信させ、また信じる者の信仰を深めるためである。”(クルアーン74:27−31)

神は光から天使たちを創りました。彼らは神に背くことが出来ず、ひるんだり、躊躇ったりすることなく神の命令に従います。天使たちが神を崇拝するのは、それこそが彼らの滋養源であるからです。これらの崇高な被造物は、人間の人生に大きな影響をもたらしています。彼らは守衛、記録、報告し、神への唱念のため、人間と共に集うのです。



Footnotes:

 サヒーフ・ブハーリー

2 サヒーフ・ブハーリー、サヒーフ・ムスリム

3 同上

 第2部を参照

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